海外31カ国の現地在住ライターに聞く「コロナ終息予想」

アジアの途上国では「貧困との闘い」も

 次は新型コロナウイルス肺炎の感染爆発が最初に起こった中国を含むアジアを見てみよう。

【アジア】
●中国(2人回答)
・国内正常化 12カ月
・渡航正常化 12カ月
・国内正常化 0カ月
・渡航正常化 1カ月
「すでにほぼ終息している」(中国/海南島在住・林 由恵)

●香港
・国内正常化 2カ月
・渡航正常化 6.5カ月
「現時点でもロックダウンにはなっておらず、レストランや店は開いている。1日の感染者は数週間1桁かゼロ」(香港在住・りんみゆき)

●台湾
・国内正常化 4カ月
・渡航正常化 12カ月
「(国内での生活に比べて渡航の正常化に時間がかかるのは、日本のほうに問題があるから)日本は数値的にうまくいっているように見えて、実は何もしていないに等しい状態。感染源不明が多く、終息のめどが立ちにくい印象。台湾当局は、表向き配慮して余計なことを言わないようにしているが、(日本の感染対応への)評価は芳しくない」(台湾在住・小川聖市)

●フィリピン
・国内正常化 3カ月
・渡航正常化 6カ月

●ベトナム
・国内正常化 2カ月
・渡航正常化 3カ月
「新規感染者は1桁だが、映画館のような娯楽はまだしばらくは政府の許可がおりないだろう」(ベトナム在住・古川)

●カンボジア
・国内正常化 1.5カ月
・渡航正常化 1.5カ月

●マレーシア
・国内正常化 6カ月
・渡航正常化 3カ月
「4月に入って感染者数が減少しているので、現在の全土外出禁止はそろそろ緩和されるだろう。(日本への渡航正常化時期に関しては)日本の状況によるのでは? 現在の日本のように、ウイルス検査数が限られていて、国内移動が禁じられていない状況が続くのならば、自国で厳しい移動制限をかけて、疑いのある人をどんどん検査している国の側からは、渡航は〈高リスク〉とみられるだろう」(マレーシア在住・森純)

●シンガポール
・国内正常化 8カ月
・渡航正常化 9カ月
「シンガポールは大変慎重な国なので、(制限の解除は)段階的になりそう。現在も減便ながら毎日日本へのフライトはあるが、帰国後の自宅待機などの条件がなくなるのが、年を越して1月からくらいだろう」(シンガポール在住・匿名希望)

●インド
・国内正常化 18カ月
・渡航正常化 12カ月
「このままロックダウンを続ければ、貧困層の多くはコロナ感染ではなく、貧困で亡くなる。モディ首相は、コロナ感染防止を優先するために、貧困層を見捨てることはできないと個人的にはみている。経済が立て直せるギリギリのところで、予防策を十分しながらの正常化かな、と思う」(インド在住・さいとうかずみ)

 日本への渡航の正常化はむしろ日本側がどこまで感染を抑え込めるかにかかっているという声が、いくつか寄せられた。「検査数を抑えることで医療崩壊を防ぐ」という、世界の多くの国々とはかけ離れた日本の当初の方針が正しかったかどうかはここでは論じないが、少なくとも今の日本は「潜在的感染者の多い危険な国」と世界各国から見られていると思われる。

 インドで指摘された通り、途上国ではコロナウイルス以外にもう一つ「貧困」との闘いがある。道のりは先進国よりも険しい。

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