令和2(2020)年の政局で最初の舞台となる通常国会召集時に、立憲民主党と国民民主党の合流協議が頓挫したことが、安倍晋三首相らを安堵(あんど)させている。
巨大与党に対峙(たいじ)する「ワンチームの“1強野党”」(立憲若手)を目指して、年をまたいで交渉を続けた両党だが、国会召集翌日の1月21日に出した結論は「当面、合流は見送り」という「事実上の破談」(同)だった。
吸収合併か対等合併かという「合流の原点」で折り合えなかったのが理由だが、背景には「バラバラといわれた旧民主党のDNA」(共産党幹部)が見え隠れするだけに、両党の合流推進派の間には「変わらない体質」(国民若手)への虚しさが広がっている。
「野党が大きな塊になって、政権交代の受け皿になる」との共通目標を掲げて19年の年末以来、公式、非公式の党首会談を重ねてきたのが枝野幸男・立憲民主、玉木雄一郎・国民民主の両代表。交渉不調を受けて「通常国会の対応を優先する」と口をそろえたが、どちらも無力感を隠せない表情だった。
当面両党は、19年秋に結成した統一会派を基盤に「スキャンダルまみれの安倍政権を攻撃する」(立憲幹部)ことで、改めて合流への環境を整備したい考えだ。ただ、認識の違いが再確認されたことで「時間をかけても合意は困難」(立憲民主幹部)との見方が支配的だ。
「合流見送り」を決めたのは、党首会談を踏まえた21日の福山哲郎・立憲民主、平野博文・国民民主の両幹事長の会談。
国民民主が20日の両院議員総会で決めた「両党の合流協議継続」を受けて、平野氏は改めて立憲民主の協力を求めたが、福山氏は「ここまで詰めてきたものが受け入れてもらえなかったのは非常に残念」と、協議打ち切りを通告した。
両幹事長は会談後、「ぎりぎりのラインで折り合わなかった」(福山氏)、「国会に専念し、その中で合流に向けたうねりが起こることを期待する」(平野氏)などとして、幹事長レベルでの意見交換は続ける考えを示した。
その一方で、主役のはずの枝野、玉木両代表は憮然(ぶぜん)とした表情で多くを語らず、22日の衆院本会議での代表質問でも、枝野氏は「疑惑追及」、玉木氏は「政策論争」を軸とするなど、党首としてスタンスの違いも際立たせた。
特集
コラム・連載