【地球コラム】父親が「再教育キャンプ」収容? トルコ在住ウイグル人に衝撃

前触れなく、突然途絶えた連絡

 一問一答は以下の通り。

 ―お父さんの行方が分からなくなり、中国の「再教育キャンプ」に収容されている可能性が高いという話を聞きました。なぜそう考えているのですか。

 父とは2018年6月までは連絡を取れました。私が間もなく卒業するところで、修士課程や博士課程など今後の勉強に関してやりとりをしていました。父から滞在許可証や卒業見込み証明書などの書類を求められ、全ての書類を送信したところで、急に連絡がなくなりました。とても心配になりました。

 その時父は、新疆ウイグル自治区ではなく、中国の他の地域で仕事をしていました。だから、どこかに出張しているのか、あるいはスマホが壊れたのかとも思いました。1週間ほどたった後、イスタンブールに滞在中の友人から、父は連れ去られたと聞きました。この友人の親戚は父と同じ町に住んでいました。ただ、父がどこに連れ去られたか、その理由は何か、何も分かりませんでした。父は拘留され、刑務所や「再教育キャンプ」などの中にいるのではと疑いました。

 最近、中国のSNSアプリでいとこの女性に連絡しました。いとこからは「彼は勉強している。彼は元気だ。心配しないで」という返事だけが来ました。この返事から、父が生きていること、そして、いわゆる「再教育キャンプ」に収容されていると受け止めました。ただ、父が実際に元気かどうか、確証は持てません。いとこが私を安心させるため、そう返事をした可能性もあります。

 中国側の当局者はキャンプにいる全ての学生は卒業し、社会に送り返されたと主張しているものの、17年あるいは18年以降、こうしたキャンプにいるとみられる父やほかの親戚から、全く連絡がありません。どこにも姿がありません。

 ―お父さんが行方不明になる前、何か兆候はありましたか。

 父は大学で国際貿易学を専攻し、卒業後は、約10年間公務員として働きました。その後、私のおじとともにビジネスを始めました。とても礼儀正しい人物です。中国の標準語や広東語を流ちょうに、英語を少し話せます。東南アジアの8カ国、台湾や香港などでもビジネスを行っていました。彼の生活は順調でした。父がどのような罪に問われたのか、全く心当たりがありません。父はきちんとしたイスラム教徒で、イスラム教の教えを折に触れて実践していました。居住先の都市のコミュニティーとの関係も非常にうまくいっていました。

◆地球コラム バックナンバー◆

特集

コラム・連載

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ