欧州代表リバプールと南米代表フラメンゴが激突した12月21日の決勝。両者にとっては、前身のトヨタカップ決勝で戦って以来38年ぶりとなる因縁の一戦だった。ハリファ競技場には、満員の4万5416人が集まった。試合は両者譲らない展開となり、0-0のまま突入した延長戦でフィルミノが2試合連続の決勝ゴール。リバプールが悲願の初優勝を遂げて、11日間の戦いに幕を閉じた。大会優秀選手に同じイスラム圏のエジプト出身のサラーが選ばれたのは、運命的でもあった。
カタール大会組織委員会のナセル・ハテル副最高経営責任者(CEO)は、「施設や輸送、セキュリティー面などを含めて、われわれ組織の力が試される場だった。素晴らしい経験になった。この経験を基に、運営面や輸送面などについて議論できるのはとてもいいことだ」と前向きに総括した。
先にも述べたようにアルコールの問題や現地の女性の入場にどう対応していくかなど宗教的な部分では、まだ課題も残る。ロシア大会を振り返れば、開催前まではマイナスのイメージを伝える報道が多かった。ただ、ひとたび大会が始まれば何ら不自由なく過ごせ、その世界の評価が一転したことを思い出した。ハテルCEOは「何かを始めるときに、批判があることは認識している。われわれは心を開き、サッカーを楽しんでもらえるように、積極的な挑戦を続けていきたい」と泰然と先を見据える。今年、開かれる東京五輪も注視しているという。「世界的なイベントから学ぶことは、われわれにとって重要なこと。日本の高い技術やイノベーションのほか、日本の組織委員会がどんな新しいアイデアを見せてくれるのか、よく見ていきたい」と言う。
決勝には、国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長も訪れ、カタールの大会開催能力を高く評価。「22年への準備は非常に満足している。カタールの準備状況は過去に類を見ないほどで、大会3年前に全てのインフラをほぼ整えたホスト国は見たことがない。中東のカタールでのW杯が素晴らしいものになると確信しているし、この地域に対する世界の認識を変える能力を持っていると信じている」と絶賛した。カタールでは、1年後にクラブW杯を再び控え、世界から多くのサポーターがやってくる。ハテルCEOは、「今大会を無事成功という形で終えられたことに、満足している。また来年も多くのファンに来てもらいたい。われわれは心から皆さんの来訪を歓迎する」と熱い言葉で締めくくった。(2020年1月17日配信)
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