-安倍政権について、内政をどう評価するか。
まず(安倍晋三首相の経済政策の)アベノミクスには基本的に反対だ。レーガノミクスと全く逆のことをしている。
レーガン米大統領は米ドルを強くすることによって、世界の通貨を米国に集め、米国の発展を求めていく考えだったが、安倍首相は自分の国の通貨を弱くすることで運営したいということだ。考え方が逆なのに、アベノミクスと言っていること自体、非常に抵抗を感じる。
-第2次安倍政権後、株価は上がったが。
それは超金融緩和で金を出しているから。経済は良くないといってもいい。恵まれた人だけには非常に良かったかもしれない、しかもそれは円安によって少し良くない金を集めただけ。本当は円が高いので集めるのが筋だ。
日銀総裁だった速水優氏が「強い円 強い経済」(東洋経済新報社)という本を書いている。それによると、円安は弱い円であり、弱い円で形だけ稼ぐのはおかしい、それは日本の経済を良くしているわけではないと言っている。彼の言うことが正しい。
安倍首相のやり方というのは、恵まれた人に金が行くようにしている。そしてその金が滴るように一般の人に降りて行って、そして経済が良くなるというのが安倍イズムだ。
実際は、一つの代表では大企業だが、大企業は滴り落ちるようにしていない。皆そこで金をリザーブしている。
だから、これからの経済は直接的に恵まれない人へ金が行くようにすべきだ。首相が言うように恵まれた人に金が行けば自然に日本経済が良くなるというのはうそだ、ということを私の経済政策として申し上げている。
-憲法改正を目指す首相の姿勢をどう思うか。
私は憲法改正そのものについては反対ではないが、首相が求めているのは9条改正で、自衛隊を(条文に)書くという。絶対に反対だ。自衛隊だけを憲法に書くというのは、戦前の政治軍人をつくることにつながりかねない。
憲法改正でもう一つは、鳥取、島根両県など(参院選の合区選挙区で)1人しか出られないのを(特定枠の導入により)2人当選できるようにする、あれは自民党の対策だから話にならないが、私はこう思っている。
今の参院は衆院のカーボンコピーといわれていて、もし残すならば地方代表というものにする。島根県も鳥取県も徳島県も高知県も各1人にして、1対3とか1対2とか(1票の格差)にこだわらず地方代表をつくるべきだ。憲法改正もこういうことならあり得る。
-安倍政権の外交面はどう評価するか。
一番けしからんのはトランプ米大統領と一心同体ということだ。トランプという人は国際協調派でない。一国至上主義だ。仲良くしていると、他の国を敵に回すことになるから反対だ。対ロシアでは何もしていない。北方四島問題も(解決は)不可能だ。
朝鮮半島との関係で、根本は韓国併合と思っている。これがあるから従軍慰安婦問題、徴用工問題がある。それで謝る必要はない。
1965年に日韓基本条約を結んだとき、私は(大蔵省の)外務省予算担当者だった。上から計5億ドルを付けろ、査定の外だ、政治の決定だと指示を受けた。それで過去の謝罪は終わったと思っている。
謝る必要ないが、今の政府要人は韓国に相当無茶なことをしたということだけは常に思っていてほしい。
特集
コラム・連載