日本などの先進国も含む37カ国が加盟する、経済協力開発機構(OECD)が調査した「生徒の学習到達度調査」(PISA2018)で、日本はトップ圏を維持しながらも「読解力」についての平均点が統計上有意に低下し、調査の全79参加国・地域で15位にまで、順位を落とした。
【PISA2018】「読解力」世界15位に下落 「数学」「科学」はトップレベル維持
OECDは、今回の重点分野とされた「読解力」を「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、社会に参加するために、テキストを理解し、利用し、評価し、熟考し、これに取り組むこと」と定義し直した。
特に、Webサイトなどデジタルテキストに接する機会が増加する中、読解力の対象とされてきた「書かれたテキスト」という用語を「テキスト」のみに改め、文書の概念を広く捉え直し、加えてその信ぴょう性を「評価する」能力も重視したという。
OECDは、参加した生徒の読書環境やインターネット利用状況などの質問調査も行った。シリーズ後編では、調査を踏まえた得点状況などとの相関関係について取り上げる。
〔内外教育編集部・笠原孝治〕
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