菅原一秀経済産業相と河井克行法相の連続辞任で、菅義偉官房長官に逆風が吹いている。「政治とカネ」絡みで閣僚辞任に追い込まれた菅原、河井両氏が菅氏の側近だからだ。
新元号発表で「令和おじさん」として人気が急上昇し、ポスト安倍の有力候補に躍り出た菅氏だけに、今回の側近の不祥事に「出る杭(くい)は打たれる」との格言通り、野党だけでなく自民党内からの風圧も強まりつつある。
2019年7月の参院選での与党勝利を受けて、9月11日に発足したのが第4次安倍再改造内閣。安倍晋三首相が掲げた「安定と挑戦」のうちの“挑戦”を託された13人の初入閣組の中で、“菅人事”と注目されたのが菅原、河井両氏の主要閣僚への抜擢(ばってき)だった。
両氏は無派閥ながら、それぞれが「菅グループ」のまとめ役で、永田町では「菅氏の強い推しで入閣した」(閣僚経験者)との見方が支配的だった。
菅原氏は財務、経産両省副大臣など、河井氏は自民党総裁外交特別補佐、文化外交担当首相補佐官などをそれぞれ務めた実力派中堅議員で、菅氏も「仕事をしてきた人を閣僚に」と推薦し、首相も受け入れたという。
ただ、両氏とも党内では“ヤリ手”と評される一方で、「秘書へのパワハラや政治資金などで“黒い噂(うわさ)”が絶えない政治家」(有力議員のベテラン秘書)としても知られていた。
このため、当初からメディアなどの“危ない閣僚リスト”に名を連ね、「スキャンダル発覚は時間の問題」(閣僚経験者)と不安視される中で、いわゆる“文春砲”の標的となり、対応の拙劣さもあって閣僚就任からわずか1カ月半余での連続辞任となった。
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