「国民皆保険というが、財源はどうするのか」「富裕層への増税は懲罰的で行き過ぎ」「ハイテク企業への規制強化になぜ賛成しないのか」─。2020年の米大統領選に向けて10月15日、オハイオ州で開かれた第4回の民主党候補テレビ討論会で、他の候補から最も攻撃を受けたのは、バイデン前副大統領ではなく、エリザベス・ウォーレン上院議員(70歳、マサチューセッツ州選出)だった。
それまでの討論会では、抜群の知名度と政界での経験を誇るバイデン候補が、オバマ政権時代の政策などについて他候補から厳しく追及されてきた。候補者が多い中で目立つためには、自分の長所を訴えるよりも、本命視されるライバルを批判する方が効果的なこともあるからだ。しかしこの日の討論会では、他候補からの攻撃はウォーレン候補に集中した。こうした応酬はこれまでのバイデン氏の一人勝ち状態が終わり、ウォーレン候補が「その他大勢」から一歩抜け出て、フロントランナー(先頭走者)の一人になったことを印象づける結果となった。(国際基督教大学社会科学研究所研究員 小野恵子)
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