2019年の第2回東京都議会定例会で人事案が可決され、7月1日付で藤田裕司東京都教育長が就任した。
藤田教育長は、都が発表した20年度の予算要求に向けた重点施策方針「未来への投資~人が輝く東京に向けて~」を踏まえ、「未来の東京を創るのは、今の子どもたち。未来への投資という点では、子どもたちへの教育が一番の投資だ」と力を込める。
さらに、都教育委員会は教職員の働き方改革や情報通信技術(ICT)の活用なども積極的に進め、教育の質の向上にも努めている。
藤田教育長に、昨今の変化に対応した教育が求められる現代社会において、具体的にどのような取り組みを進めていくのか聞いた。
(大利真之=内政部)
◇ ◇
-東京都教育長としての抱負は。
東京の公教育は、約98万人の児童生徒を約6万5000人の教職員で支えている。そういう中での職責ということで、身の引き締まる思いであるというのが率直なところだ。
現在、私立学校が実質的な無償化となっており、都立高校の入学者選抜の応募倍率が年々下がってきている状況だ。そのため、都立校の魅力を向上させていくことが大事だと考えている。
まず、都立校ではさまざまな選択肢やメニューを学校ごとに用意していることをしっかりPRしたい。
一方、どの職場にも共通している「働き方改革」が喫緊の課題である。一人一人の教職員が生き生きと働けることは、教育の質の向上にも資するものでもある。
子どもたちに向き合うことができる時間を増やし、その上で、労働時間も減らしていく。そのように働くことができる環境を整えることが必要だと思っており、積極的に取り組んでいきたい。
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