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フランス東部の世界遺産を巡る旅

光の礼拝堂、歴史、グルメを極める

 フランスの観光旅行に行く際どこを訪ねるか、東部のフランシュコンテと言う人は相当のフランス通だろう。何しろ海外旅行のガイドブックとして最も知られている「地球の歩き方・フランス」でも、フランシュコンテには約550ページ中6ページしか割かれていない。エッフェル塔や凱旋(がいせん)門などで知られ、世界一観光客を集めるパリや、景勝地モンサンミシェルなどと比較して知名度は大きく劣っている。

 とはいえ、フランシュコンテには、天才建築家ル・コルビュジエの「ロンシャン礼拝堂」や王立製塩所アルケ・スナン、要塞(ようさい)建築家ヴォーバンによる城塞(じょうさい)など多くの世界遺産が集中している。また、ビンテージカーのファンには「お宝」の山といえそうなプジョー博物館があり、同地で産出されるワインやチーズは世界のグルメを引き付ける。欧州旅行の一種穴場的な存在だ。

 また、フランシュコンテを回っていると、ドイツと地理的に近いことから生まれた多くの史実の現場に立ち会うことができる。現在でこそ、欧州連合(EU)を主導するため連携するフランスとドイツだが、第2次世界大戦が終わるまで両国は欧州の中原の覇権を争ってきた。その争いの舞台となり多くの血が流されたのもこの地だ。

 今回、ブルゴーニュ・フランシュコンテ地域を旅行する機会を得た。起点となったのは東部の主要都市ベルフォール。フランス、ドイツ、スイス3カ国の国境地帯にあり、バーゼル空港からは約50キロ。ここからブルゴーニュのディジョンまで、世界遺産などさまざまな観光拠点が続いている。(時事通信社解説委員 市川文隆)

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