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強化担当に聞く 2020

◆柔道◆寝技強化に手応え

 東京五輪で金メダル量産の期待がかかる柔道。世界選手権の女子個人戦7階級で、日本勢は2018年大会で5個手にした金メダルが昨年大会で2個に減った。同大会の銀は4。全日本女子の増地克之監督は五輪を見据え、「紙一重の戦いを、どう物にしていくか」と課題を挙げる。

 昨夏の世界選手権では、決勝でペースをつかみながら追い詰め切れず、強引な攻めがあだとなる選手もいた。海外の強豪との「紙一重の差」で上をいくためのカギは「状況判断。この場面でこの技を掛けていいのか、どういう戦い方をしないといけないか。理詰めで戦うことが必要になる」(増地氏)。地元の大歓声を力に変えつつ、冷静な試合運びが求められる。

 日本勢に頂点に立つ力を持つ選手がそろっている基礎には、体力と寝技の重点的な強化がある。合宿中でもウエートトレーニングを実施し、トレーナーが綿密に練ったメニューを消化してきた。増地氏は「スタミナ負けした選手がいない」と信頼を置く。

 寝技に関しては、立ち技からの移行を稽古から強く意識させている。ブラジリアン柔術の専門家、中井祐樹氏を定期的に招いて指導を仰ぎ、各選手の所属先にも重要性を伝えて連携を取ってきた。昨年の世界選手権では、混合団体も含めて女子は約半数の勝利に寝技が絡んだ。「寝技には(調子の)波がなく、安心して見ていられる。ある程度の手応えは感じている」

 今年のテーマに増地氏は「極める」を掲げた。「代表7人と頂点を極めることを目指して戦っていきたい。周りに感動を与えられる戦いをしてほしい」。激しい代表争いを制して五輪切符をつかんだ選手を、自信を持って日本武道館に送り出す。

◇ ◇ ◇

 増地克之(ますち・かつゆき)筑波大大学院出。94年広島アジア大会の男子無差別級で金メダル。全日本選抜体重別選手権は、95キロ超級で94年から連覇。体重無差別で争う全日本選手権は歴代2位の出場13度。指導者としては、15年の全日本学生優勝大会の男子で、筑波大を国公立大初の優勝に導いた。16年秋、全日本女子監督に就任。49歳。三重県出身。妻は92年バルセロナ五輪女子56キロ級銅の千代里(旧姓立野)さん。(2020年2月2日配信)

◆特設◆東京五輪・パラリンピック2020
◆週刊オリパラ2020◆

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