会員限定記事会員限定記事

強化担当に聞く 2020

◆7人制ラグビー◆合宿できめ細かく強化

 7人制ラグビーは前回2016年リオデジャネイロ大会で正式競技として採用された。15人制では昨秋のワールドカップ(W杯)日本大会で日本代表が初の8強に躍進。日本ラグビー協会で7人制強化委員長を務める本城和彦氏は東京五輪に向け「ラグビーのプレゼンスを高めるためにも、W杯の勢いをつなげたい。男子はメダルを狙う」と意気込む。

 15人制と同じ広さのグラウンドで実施される7人制。走力など、より高い個人能力が求められる。男子はリオ大会で4位と大健闘したが、フィジーやニュージーランドなど強豪との差はいまだに大きい。「7人制は地力をつけることが大事。リオの後はどれだけ番付を上げられるかを試行錯誤してきた」

 だが、昨季は世界を転戦するワールドシリーズ(WS)で総合15位に終わり、今季は全戦に参加できるコアチームから外れている。トップ国との対戦機会が減った中、強化合宿でどこまでチーム力を上げられるかが問われる。「地元だし、緻密に強化できる利点を生かしたい」。五輪1年前の昨年7月、会場の東京・味の素スタジアムまでの移動時間など本番を想定した合宿を実施。きめ細かく対策を練っている。

 15人制W杯で活躍したWTB福岡堅樹(パナソニック)が、東京五輪への挑戦を明言。本城氏は「能力は高いが、7人制に順応するには何カ月かかかる。体重を落とし、試合経験を積むことが大事」と強調する。

 リオ大会で10位だった女子は、若手を中心に身体能力の高い選手が増えている。「世界はもっと成長している。もう一皮むけないと。これからが頑張りどころ」と今後の伸びに期待している。

◇ ◇ ◇

 本城和彦(ほんじょう・かずひこ)東京・国学院久我山高で全国高校大会優勝。早大に進み、1年生からSOとして活躍。華麗なプレーで人気を集めた。日本代表10キャップ。早大卒業後はサントリーでプレーした。引退後は7人制日本代表監督を務め、13年から日本協会で男女7人制の強化責任者に。59歳。東京都出身。(2020年1月26日配信)

◆特設◆東京五輪・パラリンピック2020
◆週刊オリパラ2020◆

新着

会員限定

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ