稲葉篤紀監督率いる野球日本代表「侍ジャパン」は、11月に行われたプレミア12で初優勝した。世界ランキングの上位12カ国・地域が出場した国際大会を制したことで、東京五輪での金メダル獲得に弾みがついた。
稲葉篤紀監督率いる野球日本代表「侍ジャパン」は、11月に行われたプレミア12で初優勝した。世界ランキングの上位12カ国・地域が出場した国際大会を制したことで、東京五輪での金メダル獲得に弾みがついた。
監督人選に際し、王貞治(ソフトバンク球団会長)、原辰徳(巨人監督)両氏ら過去の代表監督と面談し意見を聞いた。そこから浮かび上がった監督像に、法大の後輩でもある稲葉氏が合致したという。「選手やコーチとして北京五輪やワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での国際試合経験が豊富。人を引っ張っていく力があり、勝負師の一面もある」と選任理由を話す。
山中氏は1992年バルセロナ五輪の代表監督を務め、日本を銅メダルに導いた実績がある。期待を受ける五輪独特の雰囲気は熟知。「プレッシャーは挑戦するもの。稲葉監督や選手が試合に集中できるようにフォローするのが自分の役目」。その上で「重圧があるのは喜び。注目されないところで戦うのはつまらない。監督には高みを目指す戦いをしよう、と言っている」と助言する。
野球は次回24年のパリ五輪では再び除外されることが決定的。「東京五輪は野球界の将来を構想する機会。将来にわたって輝き続けるための五輪にしなければならない」。自国開催の五輪で、侍ジャパンに野球の未来を託す。
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山中正竹(やまなか・まさたけ)大分・佐伯鶴城高から法大に進み、東京六大学リーグ歴代最多の48勝(13敗)をマーク。92年バルセロナ五輪で日本代表監督として銅メダルに導いた。プロ野球でも横浜(現DeNA)の専務取締役などを務めた。16年に野球殿堂入りし、18年5月に全日本野球協会会長就任。72歳。大分県出身。(2019年12月15日配信)
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