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強化担当に聞く 2020

◆ソフトボール◆代表15人、選考は佳境に

 2008年北京五輪以来の実施となるソフトボール。12年越しの連覇を目指す日本代表の選手選考が佳境を迎える。9月に今年度の後期強化指定選手として20人を選出。今月18日から来年3月まで、横浜などで行われる合宿が、最終選考の場となる。日本協会の矢端信介強化副本部長兼チームリーダーは「ずっと鍛えてきたメンバーが残った。最終的には3月に代表の15人に絞る」と話す。

 東京五輪への強化体制は15年に動きだした。「2年でいろんな選手を見て、3年で強化するという5年計画」。最初の2年間は当時20代前半だった選手を五輪の中心世代に設定し、重点的に選んだ。その中から藤田倭投手(太陽誘電)、我妻悠香捕手(ビックカメラ高崎)らが北京を知る上野由岐子投手(同)、山田恵里外野手(日立)らに続く主力として成長した。17年からは、復帰した宇津木麗華監督の下で本格的な強化が始動。年間約170日の合宿や18年世界選手権など、実戦を経て選手を見極めてきた。

 チームづくりで最大の焦点は、ライバル米国に勝てるかどうか。日本リーグで好成績を残していても「それだけでは選べない」。米国のエースでトヨタ自動車所属のアボット投手ら、外国人相手の対戦成績が悪い選手は選考から外した。投手なら米国打線に有効なチェンジアップを使いこなせることや、精密な制球力が不可欠だ。

 強化合宿では6月の世界選手権で準優勝した男子日本代表の投手を招き、剛速球を誇るアボット、多彩な変化球を操るオスターマンの米国の二本柱を想定した打撃練習を実施する予定。「ターゲットは米国一本に絞っている」(矢端氏)。最大のライバルを打ち倒した先に栄冠が待っている。

◇ ◇ ◇

 矢端信介(やばた・しんすけ)日体大出。選手時代は一塁手。北海道・とわの森三愛高の女子ソフトボール部で長年指導。09年にU16(16歳以下)日本代表を率いてユースワールドカップ優勝。14年から現職。群馬県出身。56歳。(2019年11月17日配信)

◆特設◆東京五輪・パラリンピック2020
◆週刊オリパラ2020◆

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