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強化担当に聞く 2020

◆自転車◆世界の中野、後継に期待

 日本自転車競技連盟の中野浩一選手強化委員長は、後継者を待ち望んでいる。トラック世界選手権のプロスプリントで1977年から10連覇。本場欧州でも名をとどろかせたレジェンドが、東京五輪を見据えた強化のトップとして言う。「現役をやめた頃は俺みたいな選手はもういないだろうと思っていた。そろそろ続く選手が出てもいい」

 有望な人材は出てきている。世界選手権の男子ケイリンでは2018年に河端朋之、今年は新田祐大(ともに日本競輪選手会)が銀メダルを獲得した。中野氏は「世界選手権も昔はプロとアマチュアに分かれていた。今の方がメダルを取るのは大変」と力を認める。

 日本にはプロの競輪という強い選手が育つ環境がありながら、生かし切れていないとの思いがあった。競輪選手が日本代表として継続的に活動をするには限界があることを分かっている分、「コーチや選手がやりやすい環境をつくるのが自分の仕事」と話す。

 16年リオデジャネイロ五輪の直後に強化担当に復帰した中野氏は、トラック短距離のヘッドコーチとして、フランス人のブノワ・ベトゥ氏を招いた。日本の自転車競技は12年ロンドン五輪から2大会連続でメダルなし。「何かを変えないと」との思いから動き、河端らの結果につなげた。

 自身の選手時代はプロ選手の五輪参加が認められておらず、憧れがあったという。「今こういう(強化担当の)立場になって、名前も知ってもらえているのは10連覇があったから。そういうことを今の(競輪)選手にも経験してほしい」。自転車競技をよりメジャーにするため、五輪での勝利を心待ちにしている。

◇ ◇ ◇

 中野 浩一(なかの・こういち) 75年に競輪選手としてデビューから18連勝。80年には年間獲得賞金1億円を突破。92年に引退するまで通算1236レースで666勝。世界選手権のプロスプリントで77年から86年まで10連覇。「ミスター競輪」「世界の中野」と呼ばれた。06年に紫綬褒章。63歳。福岡県久留米市出身。(2019年7月7日配信)

◆特設◆東京五輪・パラリンピック2020
◆週刊オリパラ2020◆

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