◇岡本碧優、圧倒的な強さ
東京大会で初実施されるスケートボード。女子のパークでは、彗星(すいせい)のごとく現れた中学1年生が圧倒的な強さを見せている。五輪出場権を争う世界ランキングでトップに立つ岡本碧優は「チャンスがあったら(五輪に)出てみたい」。あどけない13歳が、新たな歴史をつくろうとしている。
パーク種目は湾曲した滑走面を組み合わせた、すり鉢状のコースで技を競う。岡本の武器は141センチの小柄な体格を生かしたスピードと高さ。女子では珍しい高難度の「540(1回転半)」を操り、優勝した9月の世界選手権(ブラジル)では、板をくるりと回してつかむ大技「キックフリップ・インディーグラブ」にも挑戦した。「今回は決まらなかったので強化していきたい」と前向きに話す。
兄の影響でスケートボードに出会い、競技歴は約5年。パーク男子で活躍する笹岡健介の兄、挙道コーチの指導で力をつけた。レベルアップを目指し、昨年12月からは愛知県高浜市の実家を離れ、岐阜市の笹岡家に下宿。放課後の時間を練習に費やし、才能が一気に開花した。今年行われた五輪ポイントの対象3大会で全て優勝し、最高峰の賞金大会「Xゲームズ」でも初出場で金メダル。時には厳しく指導する笹岡コーチも「自分が頑張れば頑張るほど成績につながる競技。基礎からしっかりやってきたことが生きている」と話す。
五輪を狙うトップ選手の多くは10代。岡本が急成長を見せたように、勢力図は今後も目まぐるしく変わりそうだ。岡本は「まずは自分の力をしっかりつけたい」と力強く口にした。(2019年10月23日配信)
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