週刊オリパラ2020

◆走り高跳び◆課題も鮮明に

◇戸辺直人、大舞台へ着々

 穏やかな話しぶりだが、言葉の端々に世界の頂点を狙う覚悟がにじむ。今年2月、陸上男子走り高跳びで日本記録となる2メートル35センチを室内でマークした戸辺直人(JAL)。国際陸連が新たに導入した世界ランキングで、7月に1位に就いた。積極的に海外に出て高いレベルの争いに身を置き、「(大舞台で)少しずつ成果が出せるようになってきた」。自らの成長を実感している。

 最高峰の舞台、ダイヤモンドリーグ(DL)には今季4戦に出場。自己ベスト近くを出せれば常に優勝は可能だったが、最高は2位だった。8月29日にスイス・チューリヒで行われたDLファイナルでは、2メートル30センチをクリアできず5位。「気合が入った時に、うまく技術をコントロールできなかった」と悔やんだ。

 今季は踏み切りの位置を遠くすることで、助走で得た力をよりスムーズに跳躍につなげることを意識している。ただ、調子の合わせ方、本番で力を出し切る点では試行錯誤。踏み切り足の左かかとを痛めた影響で、DLファイナルは跳躍練習ができないまま臨み、踏み切る際に重心を低く保つことができなかった。「夏の練習で体力は高めてきた。ここからは、技術とマッチさせることが大事」。課題は鮮明だ。

 6月の日本選手権では長年のライバル、衛藤昂(味の素AGF)の4連覇を阻み、4年ぶりの制覇。日本一の称号を奪い返し、9月27日開幕の世界選手権(ドーハ)では表彰台を目標に掲げる。「課題の技術をしっかりとまとめられれば、いい結果がついてくるのではないか」。自身初のメダルを手にできれば、東京五輪に大きな弾みとなる。(2019年9月4日配信)

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