◇平野歩夢、スケートボードも主役へ
夢の冬夏五輪出場へ、また一つ歩を進めた。スノーボード男子ハーフパイプで五輪2大会連続銀メダルの平野歩夢(20)=木下グループ=。12日まで行われたスケートボード日本選手権のパーク男子で優勝した。「どの競技でも日本一になるのは簡単なことではない。結果を残せるとは思わなかった」。地元の新潟県村上市で行われた大会で主役となり、充実感をにじませた。
平昌五輪が行われた昨年、11月にスケートボードへの本格挑戦を表明した。今年3月の日本オープンでは3位。東京五輪に向けて順調に段階を踏んでいるが、「滑っている時間があまりにも少ない。完成度は40%くらい」と自己評価は控えめだ。一枚の板を操る「横乗り系スポーツ」でも、足を板に固定するスノーボードとそうでないスケートボードでは、ジャンプ一つとっても体の使い方が異なる。「(冬と夏で)共有できる感覚はつかめてない。こっちがうまいからこっちも、ということはない」と言い切る。
平野の悲願は、2022年北京冬季五輪での金メダル獲得。スノーボードの練習に充てる時間を削り、けがのリスクが大きいスケートボードに挑むことは容易ではない。本人も「何かを失いながらのチャレンジ。どちらも中途半端になる可能性もある」と認める。ボードを操るスポーツを「横乗りの業界」と表現する平野。自ら冬と夏の五輪に出ることで競技の盛り上がりに期待し、「これから先の子たちに伝わるものが生まれれば」とも。
レベルの高いパーク男子の海外勢に、今の力では太刀打ちできない現実も受け止めているが、東京に出たい気持ちは人一倍だ。残り約1年でメダル争いができるまでに成長できるか。「あえて難しい道で戦って、精神的な強さが生まれることが自分のためにもなると思う」。覚悟を胸に、夏の技を磨いていく。(2019年5月22日配信)
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