週刊オリパラ2020

◆サッカー◆成長誓う「日本の至宝」

◇久保建英、17歳秘めた闘志

 持てる才能が開花し始めた。東京五輪サッカー男子で、日本のエースの期待を担う17歳の久保建英。今季は、J1首位のF東京で先発に定着。卓越した技術と広い視野を武器に、鋭いドリブルやパスで決定的な仕事をやってのける。「常に上を目指したい」。言葉に覚悟がにじむ。

 五輪男子サッカーは原則23歳以下で争われる。久保建は「飛び級」での出場を見据えるが、飛躍的な成長を物語るように、6月開幕の南米選手権でのA代表入りの可能性も浮上。A代表と東京五輪代表の指揮を兼任する森保一監督は「結果を見せてくれる選手には次のステップが準備される」。「世代の壁」を一気に突き破る勢いだ。

 周囲も騒がしくなる一方だが、本人は至って落ち着いている。「選手として終わるときに、自分がどういう位置にいるか。自分は始まりより終わりを大切にする」。その視線が捉えているのは、はるか先。年齢に不似合いな考えは、2011年に10歳で加入したスペインの名門バルセロナの下部組織での経験からきている。

 メッシ(バルセロナ)やイニエスタ(神戸)らも育った環境は才能の宝庫だが、一流まで上り詰めるのは一握り。競争はもちろん、けがやチーム事情などで消えていく選手の方が多い。「いろいろな不確定要素がある。いつ最後になってもいいようにプレーしないといけない」。才能だけでは足りない。覚悟を持った者だけが生き残れる世界だと肌で感じ、日々課題に取り組む。

 クールな表情をめったに崩さないが、「日の丸」への思いは強い。東京の大舞台に向け、「自国開催は一生に一度あるかないか。ここからさらに努力したい」。「日本サッカーの至宝」が真価を発揮するのはこれからだ。(2019年5月15日配信)

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