現在、ノルウェーで行われているW杯4連戦は「Raw Air」(ローエアー)と呼ばれ、予選を含めたジャンプの得点で総合成績を争っています。(3月12日時点で)地元出身のヨハンソンがトップに立っていて、僕は3位。なるべく置いていかれないようにしたいですね。強い選手がいることは、単純にすごいなと感じます。
今季はすごく調子がいいので、ノリさんは「平昌五輪があった昨シーズンならよかった」と話してくれているようですが、僕自身は全くそう思っていないんです。もちろん、五輪シーズンに調子を上げられればいいですけど、昨シーズンは全く今のような力がなかったので、悔しさというのはありません。これからも強い選手がどんどん出てくると思いますし、追い越したり、追い越されたりの試合になってくると思います。自分はこれからどこまでできるかなと、楽しみでもあります。今のまま満足するのではなく、これからも変わり続けなければいけないと感じています。
W杯総合優勝が決まった時、日本時間では3月11日(未明)になっていました。8年前、東日本大震災が起きた日です。当時、僕は新潟で開催されていた大会に出るために遠征中で、地震が起きたのは試合が終わり、ちょうど実家のある岩手に帰ろうとしていた時でした。ホテルをチェックアウトして、荷物の積み込みが終わったくらいの頃。めちゃくちゃ揺れて「何だろう」と思って、その後におみやげ屋さんでテレビを見て驚きました。津波が家をのみ込んでいる映像が流れていたんです。最初、その映像が本物だとは思えませんでした。
あの頃を振り返ると、僕もすごく成長したと思います。今の僕ができることは、いいジャンプをすること。競技を通していろいろな方を元気づけたいし、力になっていればうれしいです。(2019年3月16日配信、構成・時事通信ロンドン特派員 長谷部良太)
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