松崎先生が言われる「受容」「傾聴」「共感」は、うつ病に悩む人たちの社会的自立のために、私たちが取るべき態度なのだ。それは同時に、私たちが豊かな人間関係を築いたり、子育てをしたりするために最も必要なことではないか。
ささやかな私たちのボランティアは今回、リリー賞という地域精神保健福祉機構が主催する精神障害者自立支援活動賞の支援者部門を受賞した。
私たちはこれからもうつ病などを癒やすのは、薬剤ではなく患者に寄り添う「受容」「傾聴」「共感」の姿勢が重要であり、それは人間関係や子育てにも通じることだということを広めていきたい。
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【筆者紹介】
江上 剛(えがみ・ごう) 早大政経学部卒、77年旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行。総会屋事件の際、広報部次長として混乱収拾に尽力。その後「非情銀行」で作家デビュー。近作に「人生に七味あり」(徳間書店)など。兵庫県出身。
(時事通信社「金融財政ビジネス」より)
〔2019年2月配信〕
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