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吉田沙保里引退会見

全てやり尽くした

 レスリング女子で五輪3連覇を果たし、8日に現役引退を表明した吉田沙保里さん(36)が10日、東京都内で引退記者会見を行った。主な内容は以下の通り。

<冒頭発言>
 私、吉田沙保里はこのたび、33年間のレスリング選手生活に区切りをつけることを決断しました。自国で開催される東京五輪に出場したいという思いと、リオデジャネイロ五輪で銀メダルに終わってしまい、たくさんの方に「また金メダルを目指して頑張ってほしい」という応援に支えられつつも、日々迷いながらここまで来ました。
 また、若い選手たちが世界の舞台で活躍する姿を多く見られるようになり、女子レスリングを引っ張っていってもらいたいという思いにもなりました。
 改めて自分自身と向き合った時に、レスリングはもう全てやり尽くしたという思いが強く、引退することを決断しました。これまで長い間、現役選手として頑張ってこられたのもたくさんの方々の応援とサポートがあったからだと思います。本当にありがとうございました。

 ―改めて今、あいさつをした気持ちは。
 3歳から始めたレスリングを33年もやってこれたことに本当にうれしく思いますし、これまでたくさんの方に応援していただいて、この場を設けさせてもらって感謝の気持ちを伝えることができて、ほっとしています。

 ―最終的に決断したのはいつ頃か。
 リオの五輪が終わり、次は東京五輪だということは知っていたので、東京五輪に出たいなという思いはありました。リオで銀メダルで終わってしまって、自分の父が生前、引き際は大事だよと、やっぱり勝って終わることが大事というふうにずっと言われていたので。そういったこともありながら、たくさんの人にまた金メダルを目指して東京五輪に出てほしいという声をもらった時に、自分もまた頑張らないといけないのかな、頑張ろうかなという思いもありながら、すごく迷ってここまできたんですけど。
 若い選手たちが世界で活躍する姿を見ることも多くなって、この子たちにバトンタッチしてもいいのかなと思うようになったりとか、練習をしている中で勢いも感じましたし。やり尽くしたなという思いもだんだん強くなっていったので、最終的に去年12月の天皇杯の試合を見たりして、そのへんから心は決まりました。

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