2018年夏は、サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の熱狂に世界中が酔いしれたが、このほど次回22年大会の開催地カタールを訪れる機会を得た。準備状況を確かめるのが目的だ。
今回の視察は、カタール大会組織委員会の主催。各国の通信・新聞社、放送局などが集まった。アジアからは日本や韓国、中国、インドなど。時事通信もその一角に加わった。(運動部・宮沢博史)
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カタールの首都ドーハの国際空港に降り立ったのは、フランスが世界一に輝いたW杯ロシア大会決勝からちょうど4カ月後の12月15日だった。東京からの直行便で早朝に到着。澄み切った青空が気持ちよく感じた。
この時期のカタールは最高気温25度ほど、最低気温も約17度で、非常に過ごしやすい。10年12月にW杯招致が決まった際は真夏の酷暑下での開催が懸念されたが、議論の末に11月から12月の異例の冬開催とすることが決定。会場によっては気温35度を超える暑さもあったロシア大会に比べても、絶好の気候が望めそうだ。
カタールはアラビア半島のペルシャ湾に面し、国土面積は1万1427平方キロメートル。日本で言うと秋田県よりやや狭い小国だ。ドーハは、日本人にはサッカー日本代表が1994年W杯米国大会での初出場をロスタイムの同点ゴールで逃した「ドーハの悲劇」の地として、あまりに有名。だが近年では11年アジア・カップで日本が4度目の優勝を飾るなど、むしろ縁起のいい場所になりつつある。かくいう筆者もドーハを訪れたのはアジア杯取材以来、7年ぶり。決勝のオーストラリア戦で、李忠成(現横浜F・マリノス)が左足ボレーで決めた鮮やかな決勝ゴールは、美しい思い出だ。
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