今後の韓国の対日姿勢のキーワードは「人権攻勢」と「日本軽視」だろう。事実や約束、国際法を重視する日本とは議論がかみ合わない状況が続くとみた方がいい。
それでは、対立が強まる日本に韓国がどのような戦術を使ってくるか。それが垣間見えたのが、韓国駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題だ。
韓国側が照射を認めなかったため、防衛省は昨年12月28日に、当時の状況を撮影した映像を公開。これに対し韓国国防省は1月4日、反論の動画を公開した。
4分26秒の動画の大部分はおどろおどろしいBGMつきの映画の予告編のようなつくり。しかし映像のほとんどは、日本の防衛省が公表した哨戒機撮影のもので、韓国海洋警察が撮影した哨戒機の飛行映像はわずかだった。
自衛隊機への火器管制レーダーの照射を否定したものの、それを裏付ける内容はなし。一方で、「日本の哨戒機が低高度で進入した。なぜ、人道主義的救助作戦の現場で、低空、威嚇飛行をしたのか?」などの字幕を入れ、遭難漁船の救助という人道的な作戦中、日本側が低空飛行で威嚇したとして、逆に日本を非難した。
動画は韓国語、日本語のほか、国連の公用語である英語、中国語、ロシア語、フランス語、スペイン語、アラビア語の計8カ国版が公表された。火器管制レーダーの照射から人道的問題に焦点をすり替え、問題は日本側にあるという「イメージ」を世界に広げようという狙いが見え見えだ。
さらに、国防省ホームページにある動画のサムネイル(縮小見本表示)には、自衛隊機が韓国艦の上すれすれを飛行する合成画像が使われた。国防省当局者は指摘を受け、「編集されている」と認めた。
これには正直、あぜんとするほかなかった。韓国では、日本との歴史問題では「被害者」である自分たちは多少行き過ぎたことをしても許されるという空気がある、とよく言われる。「反日無罪」とも言われるが、今回もそれが出たようだ。
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