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「自動運転」で何が変わる?~記者が体験~

「ハンドルなし」「ペダルなし」

 2018年10月上旬、自動車メーカーの業界団体、日本自動車工業会が東京・お台場で開催した「東京モーターフェス」では、最新の運転技術や往年の名車などが展示された。都は、会場近くの都立公園内にある歩行者専用の「夢の大橋」で、自動運転の試乗会を実施。記者は、国内で初めて一般向け試乗が行われた「マイリー」に乗った。

 マイリーは、測量機器メーカーのアイサンテクノロジー(名古屋市)や、自動運転ソフト開発を手掛けるティアフォー(同)などが、自宅から買い物先や、駅から目的地までなど、近距離をつなぐ「ワンマイルモビリティ」を目指し開発。最大時速19キロの低速で自動走行する。

 四輪車ながら、長さ3メートル20センチ、幅1メートル50センチ、高さ1メートル90センチとかなり小ぶりだ。土台の車両部分は、ヤマハ発動機(静岡県磐田市)の電動ゴルフカートを活用。さらに、外装部分の車体は、3Dプリンターで作成したプラスチック樹脂加工をかぶせた。素人目にも、多くの部品を組み合わせる従来の自動車とは、製造工程が全く異なることが容易に想像できる。

 車内にはハンドルも、アクセルやブレーキなどのペダルも、ギアチェンジのためのシフトレバーもない。運転席とされる前方右側の席には、発車ボタンと緊急停止用ボタンがあるだけ。これが「完全自動運転」と言われるゆえんだ。

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