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元広島カープの松坂世代、梵英心の2018年

「一般的なサラリー」の正社員

 2018年4月、プロ野球・中日の松坂大輔投手が国内では12シーズンぶりの勝利を挙げた。神奈川・横浜高で1998年の甲子園大会春夏連覇を果たし、米大リーグでも活躍した日本を代表する右腕が復活。松坂投手と同じ1980年度生まれのいわゆる「松坂世代」も再び話題となった。

 その松坂世代の一人で、17年まで広島カープで活躍した梵英心内野手が18年、栃木県小山市を拠点とする社会人野球チーム・エイジェックに内野手兼コーチとして加入した。新たな野球人生を踏み出した梵選手がどんな日々を過ごし、何を求めてボールを追っているのか。話を聞いた。(時事ドットコム編集部・舟木隆典)

 ◇ ◇ ◇

 人材派遣業などのエイジェックに社会人野球チームが発足したのは、18年2月。9月の社会人野球日本選手権予選が初めての公式戦となる。練習拠点は、小山市内の閉校した小学校。校舎や体育館、校庭、近隣の野球場などが練習場所だ。

 「月曜日から土曜日までが練習というスケジュールです。コーチも兼任しているので、午後から練習の日は、午前に選手のデータを見たり、つくったり、選手個々の課題を見つけて練習メニューを考えたり、どういう方向性に持っていくのかを考えたり、いろいろやっています」

 「ありがたいことに、野球に専念させてもらっています。こんなに野球漬けの環境はそうはないと思います。出来たてのチームで、本当にありがたいですね。今度予選があるので、そこで何とか結果を残せたらなという気持ちです」

 カープ時代は新人王や盗塁王のタイトルを獲得。主力選手として活躍した梵選手だが、エイジェックでは正社員として在籍している。

 「一般的なサラリーですよ。元プロ野球選手だからすごくもらっているという世界ではないです。サラリーマン出身、社会人だったので、金銭感覚はそれなりに持っているつもりです」

 充実した毎日を過ごしている梵選手だが、新天地が決まるまでの道は長かった。

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