-育成しながら勝っていくのは難しい。うまくいっている国は少ない。年内にA代表6試合、その後にアジア杯がある。アジア杯は結果も求められる。結果だけを求めるなら、実績のある選手を使うこともあると思うが。
(選手の起用に)これといった絶対の正解はないと思う。常に状況を見ながら、把握しながら、どういう形でいけばチームが発展するかを考えながら、選手を招集し、1回1回の試合や大会に臨んでやっていく。
結果を出すなら、実績のある選手-ということはそうなるかもしれないし、ならないかもしれない。実績があるから勝てるかというと答えは出ないかもしれないし、経験のない若い選手が成長して勝っていく力になることもある。意図してやっても、意図しない結果がたくさん出て、そこに対応してやっていくことが監督として求められると思う。
それができると思っていただけているので、私がこの場にいると思っている。日本サッカーの発展のためにトライするところは結果を怖がらずにやっていきたい。トライをする段階で痛い思いをすること、失敗することもあるだろうが、ビビらずに、正しいと思うことをやっていく。そこで(監督としての力を)評価していただくのは当然であり、そこで道が続いていくのか、断たれるのか、それはプロの世界では当たり前。次につながる、発展するために正しいことをやっていく。それを実践していく。
-A代表のスタッフと、五輪代表のスタッフは別に考えるのか。
スタートのキリン杯(9月7日)は編成が間に合わない。五輪代表に関わっているスタッフで臨むことになる。その後の選択肢としては、今フリーの方、仕事をしている方、すべての方を選択肢として持って編成したい。焦って決めるのではなく、最高最強のスタッフ編成となるように考えながら編成していければと考えている。
-先ほど、西野監督はすごいとおっしゃっていたが。
一言ですべてがすごかった。1カ月程度の準備期間。普通であれば、自分のやりたいことを選手やスタッフに詰め込んでしまうのではないか。西野さんはそこでも、我慢とか見守ることができる人だった。やりたいことはたくさんあったと思うが、その時に必要なことを、選手に急かしたり焦らせたりするのではなく、チームとして短期間で成長するために必要なことを働き掛け、与えていくということ。
その一歩待ったりとか、そういう部分がすごかった。普通なら言ってしまったり、やってしまったりというところ、選手たちのやる気、個性を認めながらチームをつくって、でも最後には「こうしていこう」というコンセプトも伝えながらやっていた。それをあの短期間でできる人はなかなかいないと思って見ていた。
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