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サッカー日本代表・ロシアW杯から帰国 会見詳報

西野監督「選手の強い気持ちには勝てず」

 サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会で16強入りした日本代表メンバー23人と西野監督が7月5日、成田空港着のチャーター機で帰国した。到着ロビーにはファンや、報道陣など約800人が詰め掛けた。西野朗監督と長谷部誠主将が先頭で姿を見せると、ファンからは名前を呼ぶ声や「ありがとう」「おつかれさま」などと声が飛んだ。

 西野監督と長谷部選手、日本協会の田嶋幸三会長が千葉県成田市内のホテルで記者会見し、西野監督は「選手はたくましく戦ってくれた。次にベスト16を突破できる段階にはあると思う」と話した。会見の主な内容は次の通り。

 ◇ ◇ ◇

 田嶋会長 サッカーを文化にしたい、私たちはそういう気持ちで日本サッカー協会の活動に取り組んでいる。西野監督が技術委員長の時代からそのことについて常に議論していた。そして、それが少しずつ形となって表れたのがこの大会だと思っている。ポジティブな面、ネガティブな面があったと思うが、すべてがサッカーを文化にするということにつながっていると思う。素晴らしい試合をしてくれたみんなに感謝し、そして、本当にそれを支えた家族の方たちにも感謝しなければいけない。次に向けて、私たちサッカー協会はまた新たなスタートを切りたいと思います。本当にありがとうございました。

 西野監督 5月21日からW杯に向けて最終の調整に入り、監督としてきょうで46日になる。私にとっては46日だったが、選手はあのブラジルから4年、いろんな思いを持って、ロシアへ、意欲、意識が非常に高かった。私も最終的なところで選手たちに何とかロシアでという思いでやってきたが、選手たちのあの強い気持ちには到底勝つことはできなかった。そんな中、選手たちは、前監督の財産、やってきたことに、さらに本大会で自分たちでできることを探りながら、本当に素晴らしいサッカーを披露してくれた。結果は、一つしか勝てなかったが、W杯での1ポイント、1ゴール、1プレーが本当に厳しいということ、グループステージを突破すること、ノックアウトステージで勝ち上がることの本当の厳しさを知らされた。選手たちは本当にたくましく戦ってくれた。それに携わってくれたスタッフに本当に感謝したい。日本で国民の皆さんがサムライブルーを後押ししてくれた力を向こうで感じながら戦うことができた。8年周期でベスト16をチャレンジしている。このスパンでは駄目だと思う。次の4年後のカタールで、間違いなくラウンド16を突破できる、そういう段階にはあると思う。選手たちのこれからの活躍、躍進に期待したい。たくさんのメディアの皆さんも、非常に厳しい意見、評価をしていただいた。それも大いに糧になった。これからも厳しい目でサムライブルーを見ていただくことも大事かなと思っている。

 長谷部誠 田嶋会長、西野監督から、ほとんど述べてもらった。わざわざ現地まで足を運んでいただいたサポーター、日本で多くの方々が応援していただいた様子も選手に届いていた。本日の空港で、多くの方が出迎えてくれた。選手冥利(みょうり)に尽きる。本当に素晴らしいサポートありがとうございました。大会前はあまり期待されていなかったと思うが、やはり、無関心が個人的には一番怖い。このW杯で日本の皆さんの関心を集められたと思う。また引き続き、日本の皆さんには日本サッカー界、代表だけじゃなく、Jリーグ、海外でプレーする選手、女子、すべての日本サッカー界に関心を持っていただき、時には温かく、時には厳しいサポートをお願いしたい。素晴らしいサポートをありがとうございました。

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