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朝鮮国連軍後方司令官 インタビュー

被災地支援で接点も

 ―北朝鮮の制裁逃れを目的にした密輸行為「瀬取り」の監視にも在日米軍基地を拠点に国連軍の参加国が関与していることについては。

 「瀬取り」監視のオペレーションは米太平洋軍の下で実施されている。北朝鮮との外交交渉に資するものだ。

 ―豪軍ではどのような任務についていましたか。

 C17輸送機のパイロットを経て2008年にアフガニスタンやイラクに派遣された豪軍機の作戦指揮官などを務めた。(カタールにある米中央軍の)合同航空作戦センターに勤務したこともある。当時、われわれの司令部の近くにイラク復興支援活動で派遣されていた航空自衛隊員も活動しており、良き友人になった。その後、シンガポールの豪大使館にも勤務した。

 ―日本との接点は。

 豪軍が米国から調達したC17輸送機に日本の防衛省が関心を持ち、性能を説明したことがある。東日本大震災の際、私がかつて所属していたC17輸送機の部隊が、東京電力福島第1原発の原子炉冷却作業を支援するために海水などをくみ上げる特殊ポンプをオーストラリアからシンガポールを経由して横田基地に緊急輸送した。古巣の部隊が貢献できたことを非常に名誉に思っている。

【アダム・ウィリアムス司令官の略歴】
 豪陸軍兵士だった父親の勤務の関係でシンガポール生まれ。1990年に豪空軍に入隊し、輸送機の戦術飛行部隊を中心に勤務。2018年1月に国連軍後方司令部司令官に就任した。妻ローラさんとともに横田基地に赴任。45歳。

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