北海道を舞台に、ピアノ調律師の青年、外村直樹(山﨑賢人)の出会いと成長を描く映画「羊と鋼の森」。外村の人生に大きな影響を与えるピアニスト志望の双子の女子高生、佐倉和音と由仁役で、女優の上白石萌音さんと上白石萌歌さんが姉妹で共演している。
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―姉妹初共演です。
萌音 決まった瞬間は喜びだけでした。
萌歌 こういう作品で姉と共演できるのはぜいたくだなと思いました。
―仕事で普段とは違う姉妹の関係性を演じた感想は。
萌音 18年間も一緒にいてお互い支え合ってきた存在なので、見透かされる感覚があったし、ごまかせないし、すごく純度の高いお芝居ができた感じがします。
萌歌 撮影中に「もう1回」となっても、「姉が相手なら大丈夫かな」って、謎の安心感はありました。
萌音 言葉数の少ない姉妹の役だったので、「密なもの」が出たんじゃないかな。
―ピアノを弾くという役はどうでしたか。
萌音 どうしようと思ったね。
萌歌 最初はほんとに、「うわー」って思いました。
萌音 母がピアノ教師で、身近な楽器でした。生徒さんがすごくレッスンをしていて、どれだけ難しい楽器なのかは実感していました。
萌歌 ここまで職人みたいな役を演じるとなると、相当な覚悟が必要だなと思いました。
―練習は?
萌音 半年間猛特訓。
萌歌 はい。
萌音 母が一番心配してたんじゃないかと思います。
萌歌 母は、弾くときの基本的な手の出し方には厳しくて、「演技で違うと、すぐ分かるからね」って言われました。
萌音 後半に結婚式場で演奏するシーンがあって、完璧に弾けるように、4カ月間ひたすらショパンを弾いて、いまだに忘れないですね。ピアノと真剣に向き合うきっかけを与えてくれたことに感謝しています。
萌歌 姉はピアノの弾き語りを昔からやっていて、そういう姿を見て「いいな」と思っていました。
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