会員限定記事会員限定記事

フェンシングを満員に! 太田雄貴さんインタビュー

金メダルが全てではない

 2017年8月、日本フェンシング協会の会長に五輪メダリストの太田雄貴さんが31歳という異例の若さで就任した。18年4月、時事通信のインタビューに応じ、20年東京五輪やフェンシング界の将来について語った。(聞き手・時事通信運動部 山下昭人)

◇ ◇ ◇

 08年北京五輪の男子フルーレ個人で日本勢史上初の表彰台となる銀メダルを獲得。12年ロンドン五輪団体でも銀メダル、15年世界選手権では金メダルに輝くなど、エースとして活躍した。16年リオデジャネイロ五輪を最後に引退し、東京五輪を見据えて体制を一新した日本協会の会長へ。高い知名度があるリーダーは、どんな意気込みで取り組んでいるのか。

 「現役の頃って、五輪で金メダルを取ることしか考えていないですよね。(会長に就任して)協会としては、どうなんだろうと思って。五輪で金メダルを取ることは大事な目標の一つではあるけれど、それが全部じゃない」

 会長就任時、約6000人の協会登録者を5万人に増やす目標を掲げた。フェンシングの普及を重視してアイデアを練っている。

 「大人でもおじいちゃんでも、始めたい人が、始めたい時に始められるスポーツにならないといけない。生涯スポーツに変わっていくことが何より重要。やりたいと思った時にすぐできるような環境をつくらないといけない」

 「五輪はCMみたいなもの。テレビのワイドショーとかで連日連夜放送してくれる国って日本しかないわけです。バーンとテレビに出て、フェンシングを見てみたい、やってみたいという時に導線がない。やりたいと思った時に協会のホームページにいけば、どのクラブにどうアクセスできるかを設計する。決済も全てインターネットでできるとか、手ぶらで行って体験もできるようにしたいですね」

新着

会員限定

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ