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「貴乃花親方の責任について」全文

理事解任案の根拠

 日本相撲協会は臨時理事会で、元日馬富士による傷害事件への対応をめぐり、貴乃花親方を理事解任に値するとして2018年1月4日の臨時評議員会に諮ることを決めた。理事会後、その根拠として危機管理委員会(高野利雄委員長)が公表した資料の全文は次の通り。

一 事実関係
 事実関係の詳細については、平成29年12月20日付け危機管理委員会(以下「委員会」という。)作成の元日馬富士関に係る傷害事案(以下「本件傷害事件」という。)に関する調査結果報告書のとおりであるが、貴乃花親方の責任の検討に当たりポイントとなる事実を以下列挙する。

事実の概要
10月26日 未明、本件傷害事件が発生。
 同日  貴ノ岩が鳥取市内の病院で受診し、頭部裂傷の縫合等の治療。
 同日  貴ノ岩が貴乃花親方に「酔っ払って転んだ。」旨報告。
10月28日 貴ノ岩が広島市内の病院で受診。
同月29日 貴ノ岩が貴乃花親方と共に鳥取県警に行き、本件傷害事件の被害届を提出。
同月30日 貴ノ岩が福岡県内の病院に通院(11月4日まで)。
11月1日 鳥取県警から日本相撲協会に捜査協力要請等の連絡。
同月2日 協会の定例会で鳥取県警からの上記連絡が報告され、同日の横綱会で貴乃花親方に事実確認をしようとしたが、同親方は欠席。
同月3日 鏡山危機管理部長が事情を尋ねたが、貴乃花親方は「貴ノ岩が怪我をし、被害届を出したようだが、具体的なことは知らない。」旨答える。
同月5-9日 貴ノ岩が済生会福岡総合病院に入院。
同月11日 定款変更等を目的とする臨時理事会。本件傷害の報告はなし。
同月12日 11月場所初日
同月14日 スポーツニッポン社が本件傷害を報道。
 同日  委員会において本件傷害を調査することが決定。
同月17-25日 5回にわたり貴ノ岩及び貴乃花親方の聴取を要請したが、同親方はいずれも拒否。
同月30日 定例理事会において、貴乃花親方が送検後であれば、委員会による貴ノ岩に対する聴取等に応じる旨確約。日馬富士の暴行問題に関し、全ての協会員が結束して協力していくことを決議。
12月11日 鳥取県警が鳥取地検に対し本件傷害を事件送致。
同日-13日 3回にわたり貴ノ岩の聴取等を要請したが、貴乃花親方はいずれも拒否。
同月19日 貴乃花親方が貴ノ岩の聴取に応じてもよい旨を連絡。

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