学校法人「森友学園」の籠池泰典氏を証人喚問した衆参両院予算委員会の質疑詳報は次の通り。
【参院】
山本一太委員長 籠池氏より売却に関する証言を頂き、その後尋問を行う。
籠池氏 私の教育理念に共感していただいている安倍晋三首相に敬意を表したいと思い、当初は「安倍晋三記念小学校」とするつもりで昭恵夫人に相談し、理解いただいたものと思っていた。後日、昭恵氏から首相の名前を使うことは遠慮してほしいと申し出があり、変更した。
昭恵氏に小学校の名誉校長に就任いただいたのは、2015年9月5日に幼稚園で講演をたまわったとき。その日、控室として利用した園長室で、二人きりの状態で「どうぞ、安倍晋三からです」と、寄付金として封筒に入った100万円を下さった。大変名誉な話なので鮮明に覚えている。
小学校設立に関する大阪府への申請では、松井一郎知事や府に力添えいただけるよう畠成章元府議(故人)にお願いした。おかげで認可申請で特別な取り計らいを頂いた。
国有地取得で昭恵氏に助けを頂こうと、15年10月(衆院予算委で訂正)に携帯に電話した。留守番電話だったのでメッセージを残した。同年11月17日(衆院予算委では同15日と発言)に夫人付政府職員から「現状では希望に沿うことはできない。夫人にも既に報告している」とファクスがあった。
最終的に8億円余りの値引きと聞き、想定外の大幅な値下げにびっくりした。値引きの根拠は財務省の迫田英典理財局長(当時)、近畿財務局などに聞いてほしい。
3月10日、顧問弁護士の指示で小学校設置認可申請を取り下げた。同省の佐川宣寿理財局長の部下のシマダさんから「10日間隠れていて」と同弁護士を通じて伝えられた。「何でだろう」と不思議に思っていたが、同15日、同弁護士から辞任の申し出を頂いた。何があったか理解できない。同弁護士が同省や府とどのような関係があったか国会で聞いてもらいたい。
問題が出てから、昭恵氏から妻に「ご夫妻が大変なことは想像がつくが、主人にとっても大変なことに巻き込まれたということも理解いただきたい。私が関わったということは、裏で何かあるのではと疑われないように」との、口止めとも取れるメールが届いた。(時期は)今年2月18日から25日くらいだ。
あんなに私たちの学校の開校を楽しみにして、「考え方に非常に共鳴している」と首相も言っていたのにどうしてなのか割り切れない思いだ。
まず私が国会で正直に話す。私だけにトカゲの尻尾切りで罪をかぶせるのではなく、ほかの関係者を呼び事実関係を聴いて、真相究明を進めてもらいたい。
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