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始祖鳥、ロンドンから“飛来”

貴重な「タイプ標本」

―ロンドン標本の始祖鳥の化石が展示されていますが、どんな特徴がありますか。

 真鍋博士 この化石は1861年に発見されたもので、始祖鳥の最初の全身骨格です。2011年には、「タイプ標本」に指定されました。タイプ標本とは、新しい標本が発見されたとき、新種であるとか、始祖鳥であるかないかを調べるとき、比較しなければならない標本のことです。非常に貴重な標本です。

―初来日と伺っていますが。

 真鍋 この標本がロンドンの自然史博物館を離れたのは、今回が初めてです。海外の研究者からは「始祖鳥のタイプ標本を持ち出すなんて、どういう神経をしているんだ!」と厳しい内容のメールをいただきました。壊れてしまったら大変なことなので。
 本来なら門外不出の化石ですが、今回自然史博物館側が展示会の“顔”として「日本に貸し出してあげよう」とおっしゃってくださいました。それが実現したのですから、すごいことです。

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