2016年12月、東京都内で行われたイベントに日本サッカーの二人のレジェンドがそろって出席し、トークショーを行った。三浦知良と中山雅史。ともにJリーグを創設から引っ張ったスター、日本代表のエースとして活躍。17年2月には三浦が、9月には中山が50歳となる。
三浦は今季、J2の横浜FCで2ゴールをマークし、自らが持つ最年長得点記録をさらに更新。中山は12年限りで一度現役を引退したが、15年にJFLのアスルクラロ沼津で現役復帰。沼津は来季、J3参入が決まった。二人が50歳への抱負や日本サッカーの将来を背負う若い世代などについて語った。
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1993年にあと一歩で日本初のワールドカップ(W杯)出場権獲得を逃した「ドーハの悲劇」など、数々の激戦を共に戦ってきた二人。イベントはこんな軽口から始まった。
三浦 「仲悪いですよ」
中山 「結構いがみ合ってるんですよ」
34年前の12月に15歳の三浦がブラジルに渡り、その後キンゼ・デ・ジャウー(ブラジル)の一員として静岡・藤枝東高の中山と試合をした頃の思い出を語り合った。
三浦 「先週、久しぶりに静岡に帰ったんですけど、静岡駅から旅立った時のことを、息子とちょうど話したんです。『ここからブラジルに行ったんだよ』と」
中山 「高校3年の時、カズさんがキンゼ・デ・ジャウーで試合に来たんです。静岡で。強烈でしたよ。またぐまたぐ。その時(自分は)DFをやってましたね。その時は、『カズ』じゃなくて『三浦知良すげーな』と。僕が大学を卒業してすぐにブラジル留学させてもらった時には、そこにサントスのカズさんがいた。僕は前座の試合に出て、カズさんの試合を見た。ホンダの黒崎久志と北沢豪はサンパウロFCに留学していた。歴史ですね。そういう時代ですね。まだキーちゃん(北沢さん)は長髪じゃなかった。(留学先は)今はヨーロッパが多いですよね」
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