会員限定記事会員限定記事

猫ひろし、リオ五輪を振り返る

「これがオリンピックだ」

 お笑いタレントの猫ひろし(本名・滝崎邦明)さんが2016年8月、リオデジャネイロ五輪の男子マラソンにカンボジア代表として出場した。結果は、自己ベストにも遠く及ばない2時間45分55秒で、完走者140人中139位。本人も「タイムは正直良くなかった」と振り返った。

 バラエティー番組のマラソンなどでその健脚ぶりが話題となり、五輪出場を目指してカンボジア国籍を取得したのが11年。翌年のロンドン五輪を目指したが、国際陸連の規定を満たすことができず、参加はかなわなかった。その後、14年アジア大会や15年東南アジア大会などへの出場を経て、リオ五輪代表選考レースで優勝。遂に代表の座を射止めた。

 猫さんが9月、日本でイベントに出席。報道陣にリオ五輪のレースを振り返った。

◇ ◇ ◇

 8月21日、猫さんはリオ五輪のマラソンのスタート地点に立った。

 「いろんな人から、スタートだけでも飛び出せとか言われたんです。ペースもぐちゃぐちゃになっちゃうので、当然やるつもりはなかったんですけど、スタート地点に立つと、ちょっとずつそういう気持ちが出てきて(笑)。最初くらい大丈夫かなと思って、がーっといったんです」

 しかし、そこでいきなり五輪の厳しさを痛感することになった。

 「レベルが違うんですよね。みんなむちゃくちゃ速くて。5メートルくらい走って、全然トップスピードが違う。こりゃ駄目だと思いました。その時に『これがオリンピックだ』と実感して、冷静になってまた自分のペースに戻しました。2列目にはいたんですけど」

新着

会員限定

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ