ジャズ発祥の地、ニューオーリンズ。大学時代にジャズの演奏に夢中になった二人は1966年に結婚し、その2年後にニューオーリンズへ。通算5年、現地で演奏活動を続け、帰国後に夫婦中心のジャズバンドを結成した。以来、ルイ・アームストロングの曲を中心に今もバリバリの演奏活動を続けているのが外山喜雄(トランペット、ボーカル)、恵子(バンジョー、ピアノ)夫妻だ。「夫婦でジャズ50年」という二人のジャズ・ライフを紹介する。
(編集委員 村田純一)
外山喜雄と恵子は「早稲田大学ニューオルリンズジャズクラブ」(通称ニューオリ)で知り合った。このクラブは現在も約70人の部員が所属する早大の伝統的なジャズサークルである。
当時のニューオリ部員50人中、女子部員は恵子だけだった。恵子は喜雄の1学年先輩。今も「外山喜雄とデキシーセインツ」のライブのトークで、喜雄は学生時代のことを話し、「部員の中でたった一人の女性と結婚したのがぼくなんです」とうれしそうにのろけて見せ、お客さんをなごませる。
二人のアイドルは「サッチモ」の愛称で知られるトランペッターのルイ・アームストロング。ジャズの王様とも神様とも称される存在だ。サッチモのとりことなり、サッチモのようにトランペットを吹き、独特のしゃがれ声で歌う喜雄は「日本のサッチモ」と言われるジャズマンである。
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