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角田光代さんインタビュー

裁判員「選ばれたら一生懸命やる」

 ―裁判員制度についてはどう思うか。
 個人的には、始まると聞いた時から、できればやりたくないと思っていた。今はやることが義務としか浸透していない。義務を押し付けられたという印象を持っちゃう。
 裁判員をやったとか、どういう事件だったとかいう経験を、誇りを持って話せる雰囲気かというと全然違う。まずはそこが変わらないといけない。今の言いにくさは何とかならないかなと思う。

 裁判を傍聴しに行ったら、内容が分かりやすかった。裁判員制度になって専門用語もやさしい言葉に変わったと聞いた。一般の人が、関わろうと思ったら理解できる場所であるというのは非常にいいことだと思う。

 私も選ばれたらやるしかない。人として何かの勉強になるだろうと思って一生懸命やると思う。

 ―制度としてなくなった方がいいと思うわけではない。
 反対でも賛成でもない。

 ―今回の小説で伝えたかったことは。
 メッセージは全く入れていない。自由に読んでくれたらいいなと思う。

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