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全米テニス、悲願の頂点に再挑戦する錦織

昨年準優勝の舞台

 テニスの四大大会今季最終第4戦、全米オープンが8月31日から9月13日まで、ニューヨークのナショナル・テニス・センターで開催される。日本のファンの最大の関心は、昨年のこの大会で準優勝した錦織圭の戦いぶり。再び、悲願の四大大会初制覇にチャレンジすることになる。

 錦織は6月下旬のゲリー・ウェバー・オープンの準決勝を左足ふくらはぎの故障のため第1セット途中で棄権。このけが回復し切れず、7月のウィンブルドン選手権は1回戦に勝った後、2回戦を試合前に棄権した。全米オープンへの前哨戦シリーズで復帰。その2戦目のロジャーズ杯では準決勝のアンディ・マリー(英国)戦で下半身に痛みが出て敗れ、全米オープン前の最後の戦いとなるはずだったウエスタン・アンド・サザン・オープンを欠場した。

 以前より体力強化が進んだとはいえ、厳しい連戦になると、錦織の体はしばしば悲鳴を上げる。基本的に試合の間に1日空く四大大会と違い、1週間の大会は休みのない連戦となる。故障の不安を抱える錦織にとっては、過酷なツアー戦だ。連戦を避けて休んでいると、ポイントを失うことになり、シード順も下がって四大大会での戦いにも影響が出てしまう。「(ウィンブルドン前まで)欧州でいい結果が出ていたが、体の疲労がたまっているのは感じていた。でも、試合に出ないわけにはいかない。出ながら体のケアをするのは難しい」と錦織。体調とポイントを両にらみしながら、四大大会で最高の状態に持っていけるようにシーズンを戦うのは、錦織に限らず、どの選手にとっても大きな課題だ。

 今回の全米、やはり錦織の体調が気になる。状態が良ければ昨年のような快進撃も期待できるだろうし、体に大きな不安を抱えているようなら、手探りの戦いを続けながらパンクしないことを祈るしかない。

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