高校野球で春3度、夏2度の甲子園制覇を果たし、今夏限りで退任する渡辺元智監督(70)率いる横浜高が28日、横浜スタジアムで行われた夏の選手権神奈川県大会決勝で東海大相模高に0-9で敗れ、2年ぶり16度目の優勝はならなかった。渡辺監督の「最後の戦い」は、甲子園出場まで一歩届かず終幕を迎えた。
Q:今の心境は。
A:選手に感謝。その一言ですね。例年になく熱い熱い戦いで、優勝候補でなく、1回戦からのスタートで、選手がよく私に勝利をプレゼントしようという気持ちで、やってくれましたね。感謝しています。
Q:秋と春は苦しんだチームだった。ここまでの決勝進出はどこがチームが一番成長したか。
A:新チームになって、慶応にコールドゲームで負けて、昨年、盟友の小倉(清一郎部長)が退任した後で、これ、私と平田ではどうやってこの強いチームを復活できるか不安でしたけども、彼がいない分、昔に戻って、老体にムチ打って一生懸命やってきたことを彼たちがね、理解してくれて、このまま弱い横浜高校に成り下がっては困ると必死になってこの1年間やってくれた。そういうたまものだと思いますね。
Q:あらためて、監督として指導する代になった選手にはどんな言葉をかけたいか。
A:野球というのは強いチームを倒すための練習ですから、今の東海大相模の小笠原君、吉田君は大学生、プロに近い完成されたピッチャーですから。こういうピッチャーを倒すためのトライ。うちが松坂で全盛を誇った時代、みんな松坂打倒、と。私が高校野球を始めたころは昭和の怪物江川卓の打倒に明け暮れた。目的を持って、それに向かっていくことの大切さを、ずっと教えてきました。結果はね、もう一つでしたけど、いろいろな意味で充実した1年だったと思います。
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