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安藤忠雄氏会見詳報、新国立競技場建設問題

「調整しないと」

 2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の建設費が、2520億円まで膨れ上がった問題が注目を集める中、競技場のデザインを選考した審査委員会で委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏が16日、東京都内で記者会見し、「2014年の段階で概算工事費が1625億円と発表された。それが2520億円になり、もっと下がらないかと私も聞きたい。一人の国民として何とかならないかと思う。これは調整しないといけない」なとと述べ、建設費を下げるべく、関係者が努力を続けることを求めた。建設費膨張の問題がクローズアップされて以降、安藤氏が公の場でコメントしたのは、これが初めて。

 安藤氏は「われわれが頼まれたのはデザインの選定まで」と述べ、コスト増について責任を負う立場にはないとの考えを示した。審査委員会は12年11月にイラク出身の英国籍女性建築家ザハ・ハディド氏の案を採用。しかし、競技場の総工費は当初計画から大きく膨らみ2520億円となって批判が高まり、政府は建設計画を変更する方針を固めた。安藤氏はハディド氏の案を「できれば残してほしい」と訴え、総工費については「徹底的に討論するべきだ」との認識を示した。

 会見の主な内容は次の通り。

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