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さよなら「北斗星」

仲間とわいわい、感じる旅情

 にぎやかな声が聞こえてきた客室を訪ねてみると、公務員の大島純一さん(45)が仲間4人と、買ってきたすしをつまみに、宴の真っ最中。「今の列車は横向きの座席ばかり。こんなにくつろいで酒を飲むなんて、ほかの列車じゃできないよ」と上機嫌だ。

 これまで6~7回、北斗星を利用。廃止直前のブルトレ「富士」や「はやぶさ」にも乗ったという大島さん。筋金入りの鉄道好きとみてお聞きしますが、どこが魅力ですか?

 「やっぱり旅情だよ。さっき大宮駅を通ったけど、外には帰宅客、こちらは北海道旅行。壁一枚隔ててこれだけわくわくするなんて、ほかにないよ」と語った。「小学生の頃は東京駅から15分おきにブルトレが走ってた。寂しいもんだ」としんみりしつつ、お酒を傾けた。

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