6月に開幕するサッカーの女子ワールドカップ・カナダ大会に向け、なでしこジャパンの川澄奈穂美選手(29)=INAC神戸=が連覇に闘志を燃やしている。2014年に米女子リーグのシアトル・レインに期限付き移籍し、選手としての幅を広げた川澄に、2度目となるW杯への意気込みや選手としての将来像を聞いた。
※ ※ ※
―いよいよW杯が行われる15年。大舞台を迎える心構えはいかがですか。
W杯があるのはずっと分かっていたことですし、やることや積み重ねていくことで変えるものはないです。(前回11年ドイツ大会の)W杯で優勝する前からも、「自分がなりたい自分」になるためにやっているのは変わらないので、W杯の年だからと言っても変わらない。でもW杯の年になったことで、自分のコンディションを上げてやっていくこともすごく大事だと思います。まずはけがをしないことが大事ですし、メンバーが誰一人として決まっていないので、しっかり選ばれるようにパフォーマンスしていくこと。とはいえメンバーに入ったからどう、という立場ではないことは分かっています。連覇に向けて、日々の練習から世界を意識してやっています。ある意味矛盾していますが、メンバーは決まっていないのでそれに向けて頑張るというのと、メンバーには入っているというくらいの意志でやるという両面を大事にしています。
―前回のW杯準決勝では2得点をマーク。今でも脳裏に焼き付いているのではないですか。
いや、そんなに。自分の今までのサッカー人生の中で、いろいろあったうちの一つにすぎないです。ただ、あの試合をきっかけに、いろいろな方から応援していただけるようになったのも事実です。でも自分の中では、自分が先発して2点取って決勝に行けた1試合であり、特別というのはないです。チームのためにやっているスポーツなので。もちろんチームが決勝に行けたというのは喜ばしいことですが、個人の利益でやっているわけではない。チームに貢献できるようにやった1試合という感じですね。
新着
会員限定