2013年夏に財政破綻した米デトロイト市。米自動車ビッグスリーとともに栄えた過去が嘘のように、最近は「ゴーストタウン」「全米有数の犯罪都市」といった悪いイメージが定着してしまった。そんなデトロイトで、走って国境を越えるユニークなマラソン大会が毎年開かれている。日本では多くの大会に出場してきたが、海外初のフルマラソンとして、14年10月19日の「第37回デトロイトマラソン」に参加してきた。(時事通信シカゴ支局記者・菅正治)
コースは、北米自動車ショーの会場でもあるコボセンターをスタート・ゴールとする42.195キロ。米国はマイル表示なので、26.2マイルと紹介されることが多い。5キロ地点でデトロイト川を渡ってカナダに入り、11キロ過ぎにトンネルをくぐって米国に戻ってくる。その後は、市街地や住宅街を縦横無尽に走るコースだ。
定員は7000人で、制限時間は7時間。マラソンの前半と後半のコースをそれぞれ走る2種類のハーフマラソン、5人によるフルマラソンのリレーが同時に行われるため、参加者は合計で数万人規模に上る。地元のテレビニュースはレースのことを繰り返し報じていて、かなり盛り上がっている。
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