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「まぜこぜの社会」を目指して

みんな「生きづらさ」を抱えている

 女優・タレントとして活躍する東ちづるさんは、さまざまな「生きづらさ」を抱える人たちと手を取り合って暮らせる社会を目指した活動を続けている。4月2日の「世界自閉症啓発デー」には、東京タワーを舞台に自閉症者への理解を深めるためのイベントを2013年から実施、14年はさらにパワーアップした催しを行うため奔走した。11年に設立した団体「Get in Touch」の理事長として、活動への思いを聞いた。

 ―「Get in Touch」を立ち上げて3年目ということですが、マイノリティー(少数者)を支援する活動として、どんなことをされているのでしょう。

 わたしたちの活動は「支援」ではないんです。マイノリティーと一緒に、誰もが「生きやすい」社会をつくっていきましょうというのが活動の趣旨です。「支援」をしてしまうと、「される側」との間にボーダーができてしまうので、「支援」という言葉は使わずにやっています。

 ―「支援」ではないとすると、「Get in Touch」の活動は何と表現しているのでしょう。

 みんなで「まぜこぜの社会」をつくりましょう、ということです。生きづらさを抱えた人も、そうでない人も一緒に暮らせる社会です。

 ―現在進めている活動にはどんなものがありますか。

 まずアート展。広島市の泉美術館で4月20日までやっています。ほかには、「Get in Touch」というタイトルのプロモーションビデオを作っている最中です。

 ―そのプロモーションビデオは、どんなメディアを使って流すことを想定されているのでしょう。

 まずはネットで世界配信です。

 ―ビデオは「Get in Touch」の活動を広く知らしめるのが目的でしょうか。

 (活動を紹介するのではなくて)この世界には「色とりどりの人たちがいます」というメッセージを伝えようとしています。(ビデオを見ても)わたしたちの個別の活動が何だかは分からないと思います。(ビデオの中に)音楽があって、その歌詞で(『まぜこぜの社会をつくりましょう』という)わたしたちのメッセージを伝えようとしています。シンポジウムとか講演じゃなくて、音楽の力で気付いてもらいたいと思っています。

 ―どんなメッセージを込めたのでしょうか。

 まずは「普通って何だろう」とか「『そのまま』でいい社会っていいよね」ということ。それから、「みんな違ってていいんだ」とは言うけれど、現実はそうじゃない、みんな「生きづらさ」を抱えているよね、というメッセージも込めています。

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