レース開始直前から吹き始めた強い風と雨の中、6月22日午後3時、90周年を迎える伝統の第81回ルマン24時間レースがスタートした。王者アウディ対挑戦者トヨタのハイブリッド対決2年目が幕を開けた。
レース開始からわずか10分後、GTクラスのアストンマーチンが激しくガードレールに激突(3時間後にドライバー死亡が確認された)、1時間以上に渡ってイエローフラッグ(追い越し禁止)となり、セーフティーカーが導入される波乱の幕開けとなった。
「レース開始直後のアラン・シモンセンの悲劇に直面し、彼の家族と同様の悲しみに打ちひしがれました」(ウルリッヒ・アウディモータースポーツ代表)
「アストンマーチンのアラン・シモンセンの訃報を受け、ご家族、ご友人、チームメイトの皆さまに心から哀悼の意を表します」(木下美明・トヨタチーム代表)
この後も天候は曇り→雨→晴れと目まぐるしく変わり続け、ドライとウェットを繰り返す厳しいコンディションが続いた。
このコンディションの中、約7時間後の午後10時ごろには、夜の闇という悪条件が重なってくる。日付が変わる23日午前0時の時点では、1位のアウディR18e-tronクワトロ(カーナンバー2)を2台のトヨタTS030ハイブリッド(カーナンバー7、8)が追い掛けるスリリングな展開となった。
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