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アグネス・チャンさんインタビュー

やらなきゃ気が済まない

 社会貢献活動の中でも、「児童ポルノの根絶」はアグネスさんの大きなテーマの一つだ。

 日本ユニセフの大使として初めての海外視察は「児童買春問題」がテーマで、行き先はタイでした。その時、「日本は(児童買春に)関係ある」と言われ、とても胸が痛みました。性的な欲望を子供たちに向けるのは、日本の法律上も許されていないし、絶対にやめてほしい。

 児童ポルノの問題にしても、日本ではいまだに単純所持は違法とはされていません。ということは、政府としては「(児童ポルノは)悪いことではない」と考えているのでしょうか。政府には、この問題に責任を持って対応してもらわないと困ります。

 私が児童ポルノ根絶に取り組むようになってから、特にインターネットで攻撃を受けていて。でも、私を攻撃しても、子供たちの叫びは無視できないので、この問題が消えることはありません。悔しい思いをしても、私は一歩も引きませんよ。

 「なぜボランティアをやるのですか?」とよく聞かれるという。

 正直言って、理由はよく分かりません。ただ、困っていて、搾取され、人権をちゃんと守ってもらえない子供たちがいる以上、やらなきゃ気が済まないんです。1人でも救うことができたら、私の人生は無駄ではないと思うから。

 誰にも「持ち場」がありますが、私には芸能活動の中で蓄えてきた人間関係や、マスメディアに出られるチャンスをフルに利用するという、私なりの活動方法があります。だから日本ユニセフ協会の大使にしてもらったわけだし、その期待を裏切ることはできません。

 仕事をフルに頑張って、蓄えた力を使ってボランティア活動をする―。私にとっては「二本柱」で、どちらも一緒に取り組んでいかないと意味がないのです。

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