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誕生・四代目市川猿之助

澤瀉屋の新たな門出

 2012年6月、30年近く名乗った市川亀治郎の名を改め、歌舞伎界の革命児と言われた偉大な伯父の名跡を受け継いだ四代目市川猿之助(36)。東京・新橋演舞場で7月末まで続く披露公演で、伯父の3代目市川猿之助は二代目市川猿翁となり、その長男の香川照之(46)と香川の長男政明(8)もそれぞれ九代目市川中車、五代目市川團子として歌舞伎デビューした。澤瀉屋(おもだかや、市川猿翁一門の屋号)の新たな門出を追った。(文化部 中村正子)

 【プロフィール】
 ◇二代目市川猿翁
 1939年12月9日生まれ、東京都出身。父は三代目市川段四郎、祖父は初代市川猿翁。47年、三代目市川團子を名乗って初舞台を踏み、63年、三代目市川猿之助を襲名した。襲名後まもなく祖父と父が相次いで亡くなり、20代で後ろ盾をなくしたことから独自の道を切り開き、古典歌舞伎に新しい演出を取り入れたり、埋もれていた作品を掘り起こしたりする一方、スーパー歌舞伎を生み出した。2010年、文化功労者。

 ◇四代目市川猿之助
 1975年11月26日生まれ、東京都出身。父は四代目市川段四郎。慶応大卒。83年、二代目市川亀治郎を名乗り初舞台。女形から立役まで幅広く演じる。テレビドラマや映画、現代演劇にも活躍を広げている。

 ◇九代目市川中車
 1965年12月7日生まれ、東京都出身。父は三代目市川猿之助、母は女優の浜木綿子。東京大学卒。89年、本名の香川照之の名で大河ドラマ「春日局」で俳優デビュー。テレビドラマや映画を中心に活躍。

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