未曾有の被害をもたらした東日本大震災の発生(2011年3月11日午後2時46分)から、3週間あまり。居ても立ってもいられず、4月初旬、宮城県の「杜(もり)の都」仙台や港町・石巻に住む親族や知人宅を見舞いに訪れた。
電気や水道などのライフラインは復旧しつつあると聞くが、やはり自分の目で状況を見てみないと安心できない。同様の見舞い訪問を検討している人は多いだろう。そうした方々の参考になるよう、東北自動車道やガソリン入手の状況も伝える。
(時事通信社記者・新井佳文)
長距離バスが東京―仙台間などで運行を再開しており、仙台市内への訪問ならバスを使うのが無難だ。緊急車両の通行を妨げる交通渋滞を作らぬためにも、できれば公共交通機関の利用が望ましい。ただ、今回の訪問地である石巻や仙台、福島などを動き回るには公共交通は不便で、やむを得ず、自動車での訪問を決めた。
4月1日早朝、レンタカー店へ。被災地では今もガソリンが品薄で、ガソリンスタンドでは長蛇の列ができていると聞く。
現地の人々の迷惑にならぬよう、自分のガソリン車でなく、燃費が良いハイブリッド車で行くことにした。代表格であるトヨタ「プリウス」は引っ張りだこで、在庫がないという。ホンダ「インサイト」を確保できた。店のスタッフは記者の仙台行きを知ると、「決死の覚悟ですね」。首都圏の人間から見ると、仙台はそんな危険地に映るらしい。
リットル当たり20キロ前後走れれば、満タン(45リットル)で計900キロ走れる。東京―仙台間は約350キロ、仙台―石巻間は約50キロなので、無給油で東京まで戻れる計算になる。
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