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〔詳報〕東電会長会見~初動「まずさ感じない」

初動対応「まずさ感じない」

 東京電力の勝俣恒久(かつまた・つねひさ)会長は3月30日、東京都千代田区の本社で記者会見し、東日本大震災による福島第1原発の事故について「心から深くおわび申し上げる」と陳謝した。ただ、事故に対する初動の遅れが深刻化を招いたとの指摘については、「まずさは感じない。(電源故障で)意図せざる遅れがあった」と述べた。

 会長が事故後に会見するのは初めて。2時間におよぶ記者会見を詳報する。

(時事ドットコム編集部)

◇心からお詫び(冒頭挨拶)

 年度末までに社長からごあいさつをさせていただくと考えておりましたが、社長の清水(正孝)が昨晩体調を崩し入院しましたことから、急きょ、社長に代わりましてごあいさつさせていただくことになりました。

 まずは、このたびの大震災で被災された方々に、衷心よりお見舞い申し上げます。また福島第1原発の重大な事故で広く皆様にご不安、ご迷惑をお掛けしていること、心から深くお詫び申し上げます。

 特に発電所周辺の皆様には大変過酷な状況を強いることになり、心身両面でご不便をお掛けし、誠に申し訳なく考えております。

 福島第1原発については、1~4号機につき、一応の安定を見ることができました。ただ、最終冷却はできていない状況にあります。皆様のご協力を得ながら、事態の収束に向け、全力を挙げて取り組んでいるところであります。

 なお、被災された方々の支援に取り組んでいくために、「福島地域支援室」を新設します。

 より深刻な広域停電を回避するため、3月14日から計画停電を始めました。供給力の確保に全力を挙げているところで、電力需要がピークを迎える夏場までには、4650万キロワットの供給力を回復させる。夏の計画停電を最小限にとどめ、あるいは回避できるよう、努めます。

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